イベントレポート:<オンライントークイベント>”調光調色”時代の、照明デザイン



<オンライントークイベント>”調光調色”時代の、照明デザイン 画像

※2021年9月8日(水)に行われたオンライントークイベントの<見逃し配信>と<イベントレポート>です。

光の色温度と明るさを自由自在にコントロールする事が可能となった今、
照明デザインとして提案する幅も大きく広がってきました。

ゲストに40代の若手照明デザイナー4名をお迎えし、「”調光調色”時代の、照明デザイン」と題し、
今・これから求められている光について考えて参りました。

Guest speaker

榎並宏

榎並 宏 Hiroshi Enami(照明デザイナー/株式会社 L . GROW lighting planning room 代表取締役)

1979 : 岡山県生まれ

2001~2008 : 株式会社 USHIO SPAX(現 Modulex inc)

2009 : L . GROW lighting planning room 設立


主なプロジェクト:「SHISEIDO GLOBAL FLAGSHIP STORE」「和光本館(1・2F)」「浅草ビューホテルロビー」「草津温泉 kei」など

http://www.l-grow.com/

SHISEIDO GLOBAL FLAGSHIP STORE 画像SHISEIDO GLOBAL FLAGSHIP STORE
設計:乃村工藝社 写真:Takumi Ota

草津温泉 kei 画像草津温泉 kei
設計:beatnik inc 写真:NACASA & PARTNERS INC.


田中圭吾

田中 圭吾 Keigo Tanaka(照明デザイナー/Lightmoment Inc. CEO)

1980:神奈川県生まれ

2003~2007:大光電機株式会社 TACT所属

2008:Cline Bettridge Bernstein Lighting Design(ニューヨーク)

2009~2012:LIGHTDESIGN INC.

2013:Lightmoment Inc. 設立


主なプロジェクト:「nol kyoto sanjo」「青普麗江白沙文化行館」「六本木ヒルズ ウェストウォーク5F」「シャングリラホテル コロンボ F&B」「ザ リッツカールトン ランカウイ F&B」など

https://lightmoment.jp/

シャングリラホテル コロンボ “Capital Bar & Grill” 画像シャングリラホテル コロンボ “Capital Bar & Grill”
設計:Bond Design Studio 写真:NACASA & PARTNERS INC. 河野政人

青普麗江白沙文化行館 画像青普麗江白沙文化行館
設計:堤由匡建築設計工作室 写真:Hiromatsu, Yuming Song (Beijing Ruijing Photo)


永津努

永津 努 Tsutomu Nagatsu(照明デザイナー/株式会社 フェノメノン ライティング デザイン オフィス 代表取締役)

1979:神奈川県生まれ

2005~2012:Lighting Planners Associates Inc.

2013:Phenomenon Lighting Design Office 設立

2015:株式会社 フェノメノン ライティング デザイン オフィス 設立


主なプロジェクト:「慈恵大学病院 外来棟」「TOMORU」「Wellith One Aoyama」「ホテルリソルトリニティ大阪」など

http://phenon.jp/

ホテルリソルトリニティ大阪 画像ホテルリソルトリニティ大阪
設計:式座 写真:小川重雄

TOMORU 画像TOMORU
設計:大成建設 写真:五島健太郎


早川亜紀

早川 亜紀 Aki Hayakawa(照明デザイナー/灯デザイン 主宰)

1976:埼玉県生まれ

2001~2005:Lighting Planners Associates Inc.

2006~2012:有限会社サワダ ライティングデザイン&アナリシス(SLDA)

2013:灯デザイン 設立


主なプロジェクト:「「だんだん」保内児童センター・保内保育所」「山中湖村平野交差点バス待合所・観光案内所」「小学館ビル」「道の駅ファームス木島平」など

https://www.toh-design.com/

「だんだん」保内児童センター・保内保育所 画像「だんだん」保内児童センター・保内保育所
設計:アンブレ・アーキテクツ 写真:鈴木研一

道の駅ファームス木島平 画像道の駅ファームス木島平
設計:STARPILOTS 写真:Toshio Kaneko

見逃し配信

一部、竣工中の案件があり、アーカイブでは画像が割愛となっております。ご容赦ください。

イベントレポート

事務局「本日は皆様が40代という・・・若手というよりも、あぶらが丁度のっておられる、今、大活躍中の照明デザイナー様4名をお迎えし、「“調光調色”時代の、照明デザイン」と題し、今・これから求められている光について考えて参りたいと思います。」

事務局「では早速始めて参りたいと思うのですが、“調光調色”時代の・・・とタイトルにしました通り、光の色温度や明るさを本当に容易に、安価に、コントロールする事が可能となった今、事前に皆様から頂戴したアンケートの中にも、「いろいろ出来ちゃうと、かえって難しい」というコメントもございました。また、「調光調色」というと「1台の照明器具で色温度や明るさが変えられるヤツね!」とか、「今までは全体の色温度計画を3500Kとしていたが、時間に応じて全体を赤っぽい2700Kや白っぽい5000Kに変えるコト」と思われてる方もおられるかもしれません。それだけで良いのか!!今日は、そんな調光・調色・コントロールという技術を、どう組み合わせて、素敵な光環境を作られておられるのか!を存分に、この4名の照明デザイナーさんに教えていただきたいと思っております。」

<オンライントークイベント>”調光調色”時代の、照明デザイン 当日画像

今、取り組んでいる『“調光調色”時代の照明デザイン』について

榎並「今回、“調光調色”というテーマをもらってまず感じたのが、サーカディアンリズムと結びつけられることが多いかなと思っていて、ここでは違う考え方をお話ししようと思います。」

乃村工藝社 新オフィス 画像

実体験の場として、うまく”調光調色”の機能を活かせた
ニューノーマル時代の新オフィス。

榎並「乃村工藝社さんの新オフィスです。2021年3月にニューノーマル時代に対応した新オフィスとして作られました。僕は4フロア関わっているのですが、このフロアは、スケール感や素材感を意識しながらデザインワークが行えるフロアというリクエストでした。柱に記載されているフォントやサイズが違う等、意識をしながらデザインができる仕掛けがあるのですが、照明でも何かできないかと考え、色温度を体験できる場所を作れないかと考えました。何故か?例えば、色温度5000Kの中で2700Kを見たりすると、こんなに赤みが強かった?というような感覚になる時があると思います。そこで部分的にですが、連続するライン照明の色温度を2400K~6000Kの間でグラデーションで変化させました。さらに照明の脇に3000K・4000Kという文字を記載し、デザインワークしながら色温度を確認してもらうような試みもしました。

もう1つ、グラデーションにしたのには理由があって、写真右側奥がソファーセットを置いているローポジションの家具設定になっているのですが、このような低いポジションで過ごす場所は色温度を低く、さらにフロアスタンドなどの重心の低い光も併用しています。そこから会議室や執務室などへと視線の高さが上がっていくのにあわせて、色温度も徐々に上がっていくとともに、仕事の内容にあわせて高色温度の光に変わっていっています。さらに、セミナーやイベントのシーン等も作っています(→カラーライティングのオフィス空間の写真に全員驚く(笑))ペールトーンのカラーなので、ビビットと異なり、居心地は良いです。このプロジェクトでは、”この場所だからこそできる事”みたいな価値観が作り出されると良いと思っています。今、自宅やサテライトオフィスでの仕事が多くなってきていると思うのですが、そこでは、このような色温度の体感はなかなか出来ない。ここは実体験の場として、うまく”調光調色”の機能を活かせたと思っています。」

銀座・和光 画像

異なる色温度を組み合わせてモノの見え方を最大化させる混光という手法も、調色に繋がる。

榎並「銀座・和光の既存照明をLED化するプロジェクトです。ウチは新しくリニューアルする部分と全体の考え方を担当させて頂きました。照明としては、商品の魅力を最大化させるのが大きなミッションであり、”屈折”と”反射”という2つのポイントをテーマとしました。例えば、ダイヤモンドを例とすると、”表面に反射して輝く光”と”内部で屈折して輝く要素”があって、多くの数の光を入射させることで”反射”や”屈折”による輝きを増幅させることができます。白色や電球色の光は、いろいろな波長が組み合わさっていることから、おのずと波長の長さの違いによって”屈折”が変わってくる。さらにその光が分光されて、色んな光を放つ。よって、異なる波長を組み合わせ、それを増やすことによって、深みのある輝きに繋がっていくと考えました。もちろん、ダイヤモンドやプラチナに相性の良い色温度 と ルビーやゴールドに相性の良い色温度があります。具体的には、ケースの天蓋に25mm幅のスリットをつくり、1灯1灯色温度が違う照明を配置。つまり混光=カクテルライティングを行いました。さらに配光もそれぞれ変化させています。色温度の異なる多灯式を採用したことで、数の多い光での”反射”や”屈折”と、色温度を組み合わせることで出来る輝きの深みを表現することが出来ました。(中略:対面ケースのテープライトや時計の盤面への照明の映り込みなどのお話がありました→詳しくは、アーカイブ動画をご覧ください)

単に時間軸にあわせて、色や明るさを変えてサーカディアンリズムを意識するのも勿論ありますが、光に触れて体感する仕掛け や 異なる色温度を組み合わせてモノの見え方を最大化させる混光というものも、色を調整するという意味で”調色”に繋がると考え、ご紹介しました。」


田中「”調光調色”はいわゆる1つの照明器具で色温度も明るさも変えられるものが増えてきているとは思うが、僕らはLEDよりももっと前から試みてきました。1つの器具で変えられるのは便利ではあるが、それだけでは無いと思っています。」

富士マリオットホテル山中湖 画像

1つの照明手法で、1つの素材の見え方を限定するのではなく、それぞれのシークエンスでモノの見え方を変えていく。

田中「富士マリオットホテル山中湖のリノベーションです。湖や森といった場所柄、インテリアも光も自然感を沢山感じられるコンセプトで進められました。このようにレセプションバックが一番フューチャーされている計画なのですが、青色の和紙が使われています。和紙の手前には細いロットがあって、ダブルレイヤーになることで、水の清廉さや静けさを表現しています。ここで照明デザイナーとして迷ったのが、ホテルというと、ホスピタリティ高い低めの色温度にしたいが、青がくすむなぁと思った。なんとか「青の色」を引き立てつつ、「ホスピタリティの高い空間」にできないかと考えたときに、やはり色を混ぜた方が良いとなっていきました。さらに、外光が入ってくるシチュエーション(昼間の親和性)も踏まえて、写真左のシーンのように、昼間は太陽光らしい白色光で青色の壁面を照らした方が良いと考えました。(中略:ディティールならびに昼間の指向性の高い光・夜の下から滲みあがってくる電球色の光など4つの計画と、それらを朝・昼・夕・夜・真夜中・・・と6シーンを作った等の詳細な説明がありました→詳しくは、アーカイブ動画をご覧ください)つまり、「青色をはっきりと見せる考え方」と「ホスピタリティ高い暖かい光」でシーンをどんどんと変える。1つの場所で色を変えていくのではなく、太陽も1日の流れの中で高さが推移する事を踏まえて、ふとした時に違うところから光が滲み出てくるように、点灯する光のポジションを変えて、影の出方等を変えていきました。それだけで、空気感が変わっていく。

照明デザイナーはモノの見え方を変えることができる存在だと思っています。1つの照明手法で、1つの素材の見え方を限定するのではなく、昼の感じ方・夜の感じ方、シチュエーションに応じて違う空間の感じ方、それらを素敵な記憶にするために、それぞれのシークエンスを考えてモノの見え方を変えていくのが良いのではと考えています。」

nol 京都三条 画像

夜の時間帯だけでも4シーン作って奥ゆかしさを表現しました。

田中「京都の町屋(酒蔵の販売所)をリノベーションしてホテルにしたプロジェクトです。客室は増築をしています。ホテルを考える時にいつも思うのは、土地に馴染んだ空気感をまとわせたいということです。ホテルを利用する人は、その土地ならではを見て感じて帰ってくる、その余韻を客室まで持っていって欲しいと考えています。(中略)ここのコンセプトは陰影礼賛なのですが、メリハリではなく、京都の良さである、切り取られた借景や木の艶に自然の景色が映り込むとか、障子越しの柔らかな光が屏風に朧げに映り込んでいる等の奥ゆかしさを表現したかった。

磨きやたたき等の銅板素材に映り込むといった素材の見え方による奥ゆかしさも表現しているが、空間の時間帯によって感じられる奥ゆかしさもあると考え、奥の中庭は、夜の時間帯だけでも4シーン作って、奥ゆかしさを表現しました。(動画上映→詳しくは、アーカイブ動画をご覧ください)」


永津「色々なシーンのお話がありましたが、シーンや色温度はもっと沢山のことを表現する事ができると思っています。」

上野駅の公園口駅舎 画像

光のシーンは、風や温度を感じさせることもできる。

永津「上野駅の公園口駅舎です。まだ最終調整中なので、当日のみ公開の承諾をいただきました(アーカイブ動画には画像にボカシが入っています。ご容赦ください)。公園口の周辺環境は静かで夜も暗く、近くにコルビジェの西洋美術館や文化センターがあるといった、上野公園自体が文化の街というシチュエーションであることから、光のコンセプトを「森の光風(光の風)」とし、光が常に漂っていて、文化の風や心地よい風が漂っているといった心地よさを表現したいと考えました。長いファサードのルーバーの間に、光源を設置して照らしているのですが、当初は電球色だけで考えていたのですが、色温度を変えるのも面白いと考え、サーカディアンリズムではなく、光から受ける体感温度を表現しました。

単純に、夏に電球色って少し暑い。夏は涼しい風が吹いて欲しいし、冬は暖かみのある風が吹いて欲しい。体感で感じる温度を表しながら、心地よい風を表現しました。実際に、冬に見るとすごく寒々しく感じるが、同じものを夏に見ると涼しくて良いとなる。色温度だけでなく、照度感も同じだと思っていて、昼に見る照度感と夜に見る照度感は違うと思っています。春と秋は3000K/冬は2700K/夏は4000Kと季節毎にシーンを変えつつ、かつ常に風を感じるように光が動いている状態です。」

慈恵大学病院外来棟 画像

空間の中で、500Kの差をつけ、光でゾーニングを作る。

永津「慈恵大学病院の外来棟です。外来棟は夜は使わないので、日中利用であることを考えて、光膜を3500Kと少し周辺環境(3000K)から500K色温度を高くし、差を作っています。僕の中で1000K超えると心地よくなく、明るい空間の中だと500Kくらいの差が心地よく、ゾーニングが作れると考えています。このガラスの部分がハイサイドライトで、外光が入ってきます。このハイサイドライトの光を1階まで降りてきているようなイメージにしたいと考え、このような光膜を作りました。病院はケガしている等で気分が萎えがちである。だからここに来ると、少し晴れやかになる等、少しでも心を癒して欲しいと考えて、このような空気感を作りました。あえて吹き抜けまわりは外光のような空間にして、そこから中に入っていくと室内のような照明計画にしました。 具体的にいうと、外来の診察に入る奥の部分は間接照明のみ、外に出てくると間接照明とダウンライト、吹き抜けはダウンライトも無く光膜のみといった手法になっています。

照明器具自体の色温度は変えないけれど、色温度を組み合わせた例です。」


早川「”調光調色”はその他、Duv(色味・色偏差)調整やカラーといった考え方もあります。」

和風villa 画像

素材の本来の見えるべき姿を考え、Duv(光の色味・色偏差)を考える。

早川「これは和風villaの改修プロジェクトです。使っている素材は、杉板の天井や檜の柱などの本物が使われています。いくつか和風の照明計画をしているのですが、最初の段階で、Duvがピンク寄りの電球色を排除しています。Duvとは光の色味・色偏差というものなのですが、例えば同じ色温度3000Kの電球色であっても、1色ではなく、Duvがプラス側の数値になると緑っぽい電球色になるし、マイナス側の数値になるとピンクっぽい電球色になるというものです。Duvがマイナスのピンクっぽい電球色の場合、例えば杉板の天井が杉シートに見える、本物が本物に見えてこない。木材自体がもともとピンク味を帯びている素材であるにも関わらず、そこにピンクを重ねると嘘っぽく見えてしまうと思っています。さらに経年変化もあり、素材自体がピンク味を帯びてくる。50年100年寄り添える、一緒に併走できる光でありたいと考え、和風の場合は、プラス寄りの緑みの光を選んでいます。窓から庭が見え、そこから外光も入ってくるのですが、外光を測定すると実はDuvはプラス寄りの緑みを帯びている。外光がプラス(緑み)で入ってきているのに、室内がマイナス(ピンク寄り)だと、人工感が際立ってしまう。さらにピンク味に寄ると、温度(人肌)を感じると思っています。和風の凛とした空気感や佇まいには、温度を与えてはいけない。このように素材の本来の見えるべき姿を、Duvを気にしながら光を選ぶようにしています。」

フィットネスジム 画像

身体的な研究を活用したお店のアピールポイントや、世界観を作るという意味で、今後はほんのりとしたカラーも検討していきたい。

早川「フィットネスジムです。いくつか計画していくと、そこで求められる光が分かってきました。マシンを使用している時は上向きの時もあるので眩しくないこと、集中できるようにある程度薄暗いこと、筋肉を確認したり撮影するための陰影のある光が欲しいなどの、リクエストがあります。現在はライン照明は3500Kでスポットライトは3000Kの単色を使っているのですが、お店のアピールポイントとして本当はSyncaのようなカラーを使えたなと思っています。色彩や色光に対して、印象を調整するだけではなく、赤色が筋力を発揮する・緑色が脈拍の上昇を抑えやすいといった身体的な反応が見込まれる研究もされているので、今後は提案してみたいと思っています。

世界観を作る意味でも、カラーは今後使えると思っています。色温度と照度の関係を表したクルイトフカーブというものがあるのですが、色温度が高い(青白い)場合は照度が高いと快適で、低いと陰湿になるというものですが、我々は真ん中の快適な領域を普段は選んでいます。しかし、筋肉を見せるための再現性や筋肉の肉色ではなく、例えば青白くて薄暗い・どんより赤いといった世界観の中で見る筋肉の方が気分が上がるのではないか・・・映画のような世界観って、今までは舞台照明みたいなRGBという世界観だったと思っていたのですが、ほんのりとしたカラー・日常+アルファという使い方はあっても良いなと思っています。」


事務局「”調光調色”という1つの言葉から、色温度や高さの組み合わせ、季節や温度感、500K差異によるゾーニング、ペールトーンのカラーの可能性、色味(Duv)の調整・・・と沢山のキーワードを頂け、”調光調色”の可能性を大きく広げていただけました。」

事務局「ではここから先は、事前に頂戴しているご質問にお応えいただきたいと思います。」

質問:調色調色の器具が出来たことで初めて出来るようになったこと。だからこそ、大切にしていきたいこと。

照明デザイナー4名 画像

榎並「一番大きく変わったのは、コストパフォーマンスですね。LED以前、アパレルのフィッティングルーム前室で調光調色のプランをしたことがありました。その当時は、蛍光灯と白熱灯を組み合わせなければならなかったので、この時点で1が2になっていました。そして制御に関しても、扱いやすくなりました。しかし扱いやすくなった分、色々なことが出来るようになった分、僕らできちんと整理をしていかないと散らかってしまうと思っており、その整理が一番大切だと思っています。」

早川「遠藤照明さんのSyncaの登場によって気軽に、色温度が100K毎に変えられたり、Duvの調整が出来たりといったような、微調整が出来るようになったことに、凄く意味があると考えています。今までは、例えば、少し思ったよりも白い色だった等、違和感を我慢してきたことがあった。この微調整できることは、いろいろな人がいる多様な中で、人に寄り添っていけることだと思っています。」

質問:照明によってデザインしていること。照明によって解決できる課題とは?

永津「光は空間のメイクアップであり、人の心の置き方や心情に寄り添って、行動を起こす一押しができる存在だと思っています。ここを訪れる人に、どういう気持ちになって欲しいのか・・・どういう行動をとって欲しいのか・・・みたいな一押しができるのが光の魅力だと思っています。」

質問:今後チャレンジしてみたいこと!

榎並「今まで当たり前だとされてきたクルイトフカーブから外れた、良い意味の違和感や特別感ですかね。例えば12000Kで照度がすごく低い、今までだと陰気だと言われてきた組み合わせのバーとか。器具も制御も良くなってきたので、料理にお酒のペアリングのように、それぞれの料理に対する光のペアリングにチャレンジしてみたい。」

田中「こういう光がやりたいという事よりも、今のプロジェクトは、サウンドデザイナーやブランドプロデューサーなどいろいろな方が関わるようになってきたと思うのですが、この色々な方々と話すことによって、違う光ができる。そんなことを今後やっていきたいと考えています。」

事務局「あっという間の、楽しい90分でした。本日はこれにて終了となりますが、実は、今回は続きがあります!!来月10月を皮切りとし、12月2月4月と、今度はお一人お一人にご登壇いただき、今回の事前質問でも圧倒的に多かった『照明デザインをする上で、大事なポイントは何ですか?』ということに始まり、ちょっとだけ、素敵な空間を作るヒントを教えていってもらいたいと思います!引き続き、宜しくお願いいたします。本日はありがとうございました。」 ※このページは、2021年9月8日(水)に行われたオンライントークイベントのレポートです。

本トークイベントの話題にも上がっております、次世代調光調色「Synca」は、以下WEBページで詳細をご確認いただけます。

イベントレポート:<オンライントークイベント>”調光調色”時代の、照明デザイン

top