オフィスは働く人がとても長い時間を過ごす場所です。その空間が、しっかりとデザインされた心地よい環境であれば、人はもっと幸せになれるというDRAFTのフィロソフィー「ALL HAPPY BY DESIGN（デザインで人を幸せにする）」をオフィスのデザインにも反映させて、新しい働き方を提案しています。自社オフィスもその考えのもとデザインしました。東京オフィスのコンセプトは 「ニュートラル」です。あらゆるデザインの要望に応えられることを体現すべく、イメージが固定されないよう、モダン、カジュアル、ナチュラルなどの異なるスタイルをあえてミックスさせました。働く側の実感としても、フリーアドレスで、集中ブースやボックスシート、カフェスペースなど多彩なエリアがあることで、その時の気分に 合ったワークスタイルを選べるので、仕事の効率が上がったと思います。

照明には電球色系のダウンライト・スポットライトを多用しています。オフィスで一般的な均質な白い光は、みんなが同じように働くための色なので平坦な印象になりがちです。一方、ダウンライトやスポットライトを使うと雰囲気を演出する 幅が広がります。ただ、店舗と違ってオフィスの照明は、雰囲気を出すために明かりを絞り過ぎると逆に仕事がしづらくなる面もあるので、そのバランス調整が難しいと感じています。今回は色温 度にこだわり、白過ぎず、黄色過ぎない温白色（3500K）を選びました。もはやオフィスは、単に働くためだけの場所ではありません。肩の力を抜いて自分らしく、「暮らすように働く」ことが理想です。 例えば、閉鎖的なオフィス空間の中であっても、照明の光の変化によって、一日の動きや季節の移ろいを感じられるようになれば、より良い働き方を実現できるのではないかと考えています。