板橋区立中央図書館
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『公園一体型図書館』の内部を照らすリニアの光。自然光と呼応し、心地良い読書環境を実現
お客様の声

『公園一体型図書館』の内部を照らすリニアの光。
自然光と呼応し、心地良い読書環境を実現
合同会社チドリデザイン 古澤 美登里 様(元 株式会社松田平田設計)
板橋区立中央図書館は「未来をはぐくみ、こころの豊かさと新しい価値を創造し、“緑と文化”を象徴する図書館」として2021年3月にオープンしました。2023年には 「日本図書館協会 第39回 図書館建築賞」を受賞。建築と提供されるサービスとが調和しており、どちらも優れていると評価されました。
書架照明を1灯でタスク&アンビエント照明に 機能照度と明るさ感、快適性のバランスがとれたシームレスな光
板橋区民に長く親しまれてきた平和公園内に、緑と文化の象徴となる『公園一体型図書館』をコンセプトとし、多世代の区民が集い・学び・交流・活動し、地域のコミュニティ 形成を支援する魅力的な図書館を目指しました。外装には方位に合わせて直射光を遮断するためのルーバー状の環境スクリーンが施され、そのルーバーで乱反射された 自然光による間接照明が室内に広がります。射し込む自然光による間接照明と書架照明のアッパーの間接照明により、室内の環境照明(アンビエント照明)がつくられて います。今回、図書館という空間の光環境を構成したのは、タスク&アンビエント照明です。手元を照らす、図書館で必要な機能照度を確保したタスク照明。空間・環境に “視覚照度”をもたらす光と解釈したアンビエント照明。これらを調和させるとともに、書架照明を工夫し、機能・コスト・快適性にバランスがとれた照明計画としました。 書架照明は、1灯で書籍へ下向きのタスク照明と天井側へのアンビエント照明を兼用。その器具に『リニアT5』を採用しました。幅30㎜、高さ40㎜というコンパクト ボディで、側面の突き合わせ連結部分が途切れないシームレスな光でありながら、明るさも確保できました。しかも電源を内蔵している点もメリットです。書架の上部に 設置される照明のため、器具が見えることも考慮し、デザイン性にも優れていることも採用のポイントでした。書架のように固定された什器が連なる図書館においては、 天井取付より書架取付器具の方がメンテナンスがし易いと運営側からも評価を得ています。「探す」「読む」等の行為はもとより、交流から静寂まで多様な場を内包する 図書館には、手元を照らす機能照明から、自然光含め「明るさ感」をもたらす環境照明を組み合わせて効率的で心地良い光環境を作る必要があると考えます。今後は 室内の人工照明も外の自然光と呼応して、照度や色温度を変えることにもトライしてみたい。そうすることで、まるで自然の中で本を読んでいるような環境も作ることが できるのではないでしょうか。