京都国立博物館 平成知新館

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トップライトから入る昼光のうつろいと人工照明を調和

所在地: 京都府京都市
事業主: 独立行政法人国立文化財機構 京都国立博物館
建築設計: 谷口建築設計研究所
照明デザイン: 岩井達弥光景デザイン
施工: 戸田建設株式会社 
電気工事: 栗原工業株式会社
撮影: 大川孔三
掲載事例集: 2015autumn

エントランスホール:昼光と人工照明の調和が図られた3層の吹き抜け空間。

エントランスホール:ユニバーサルダウンライトと壁面へのウォールウォシャーの併用で、 必要に応じて明るさを確保。

エントランスホール見上げ:壁面に対し、ウォールウォシャーダウンライトで鉛直面の明るさを確保し、 奥へと誘導する。

エントランスホール上部

外観:南側よりエントランスを見る (撮影:北嶋俊治)

京都国立博物館 平成知新館は、京都の国宝や重要文化財級の作品を最新の建築技術を駆使し、安全かつ魅力的に展示するための施設として、既存の明治古都館の隣に建設されました。

エントランスホールはトップライトを有する3層吹き抜けの大空間になっています。ここでは、トップライトから入る昼光のうつろいと人工照明を調和させることが大切なテーマとなりました。昼光は大変強いため、室内に極端な明暗のコントラストをつくり、これが時として暗さを助長してしまうことがあ ります。明るさを得るために取り入れた昼光が暗さを助長するとは皮肉な話ですが、これを緩和して昼光を効果的に利用するために、壁面へのウォールウォッシャーダウンライトで鉛直面の明るさを確保し、極端な明暗のコントラストを和らげています。一部、床面の明るさが必要な場所へは、ユニバーサルダウンライトとウォールウォッシャーダウンライトを並べて配置。調光システムによって一日の昼光の変化に対応するよう、コントロールされています。

ダウンライトの配置は、できる限り壁面を中心に直線的配置とし、天井面を広く見せ、シンプルな印象としています。また階段の踊り場にはユニバーサルダウンライトを配置、階段面の要所にも明るさが得られるよう、角度調整をしています。 色温度は3500Kで全館統一し、自然な光のシークエンスを作り出しました。
(岩井達弥光景デザイン  岩井達弥)

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