カットオフライン

CUTOFFLINEカットオフラインをコントロールする
カットオフラインとは、遮光部分を作ることによって現れる光と影の境界のこと。このカットオフラインを自在に使いこなすことが、洗練された間接照明の実現につながります。法則を理解して、実際の設計に応用しましょう。
カットオフを知る
光と影の境界とは、言い換えると直接光の当たる面と当たらない面との境界線のことを指しています。光源ごとのカットオフポイントと器具を隠す遮光板の角を結んで延長し、壁や天井面と接した点が、カットオフラインの生じる位置です。
カットオフラインを調べる
カットオフラインの始点は器具によって異なります。始点を間違えると思わぬ失敗が起こりかねません。しっかりと器具の仕様を確認しておきましょう。
カットオフをとる
カットオフラインをどこに定めるかは、光源の位置と器具を隠すボックスの深さ、遮光板の高さなどでコントロールします。このようにカットオフラインを設定することを「カットオフをとる」と言い、空間の隅や角に合わせることでキレのある間接照明を実現することができます。
①ボックス内でカットオフをとる
ボックス内でカットオフをとることで、ボックス内反射面にバウンドさせた間接光のみで被照射面を照らします。光源が見える心配がなく、やわらかい印象になります。被照射面がやむを得ずツヤのある素材であっても有効な方法です。壁面を照らす場合など、ボックスが作れるときは、こちらの方法を用います。

②空間でカットオフをとる
空間でカットオフをとる場合、被照射面は直接光の影響を強く受けます。カットオフラインの管理には特に注意を払いましょう。光を遠くまで飛ばしたいときは、こちらを選びます。
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カットオフを「点」でとる
最も一般的な方法です。カットオフを部屋の隅、あるいは段の隅や棚の隅でとります。光と影の境界が隅に揃うので被照射面が美しく見えます。
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カットオフを「角度」でとる
間口の広い空間では、被照射面に対してカットオフラインが15°以下で入るようにしておくと、影を感じさせない光のグラデーションが得られます。点でカットオフをとることが難しい場合には、この角度を目安とするとよいでしょう。