素材・ツヤ・色

MATERIAL / GLOSS / COLOR素材・ツヤ・色
設計を始める前に、被照射面の素材・ツヤ・色を確認し、光が当たって美しく見えるかどうか、つまり間接照明を施すのに適した面であるかを見極めましょう。
また、器具を設置するボックス内のツヤ・色も間接照明の仕上がりに影響を与えるため、気を付ける必要があります。
素材を知る
平坦なシート貼りやパネル、クロス貼りなどの仕上げは、継ぎ目が光を受けて目立ってしまいます。継ぎ目が間接照明の光に対し、垂直方向になるようにするとよいでしょう。一方で、塗り壁や波打つカーテンなど自然な凹凸を持つ素材は、陰影が表れて美しく見えます。色の暗い素材は光が吸収されるので、器具のパワーに注意しましょう。
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仕上げがクロス貼りやシート貼りの場合、継ぎ目が目立ちやすい。
同様に、下地のゆがみや不陸も浮かび上がってしまうので注意。 -
塗壁は刷毛目(はけめ)に自然な陰影が生まれ、素材感が引き立つ。
ツヤを消す
被照射面にツヤがあると光源や器具が映り込み、思いがけない場所からも反射で見えてしまうことがあります。特に光源からの直接光を受ける面は、三分ツヤや五分ツヤもNGです。完全なツヤなしにしましょう。光源を仕込むボックス内も必ずツヤなし(マット)に仕上げます。
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被照射面の素材にツヤがある場合は、隠したはずの光源が映り込んでしまう。
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被照射面がマット仕上げの場合、映り込みはなく、美しい光のみが感じられる。
ボックス内の色を指定する
器具を納めるボックス内の色が、光の色や雰囲気に影響を与えます。光が色づかないように、ボックス内は無彩色(ツヤなし)にしましょう。白色が原則ですが、状況に応じてグレーや黒色、被照射面と同素材(ツヤなし)にします。
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- 効率的に明るさを確保したい場合
白色
最も空間が明るくなる、一般的かつ効率の高い方法。
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- 白色にするとボックス内反射面が目立ち過ぎてしまう場合
- 明るさを抑えたほのかな間接光を期待する場合
- 光源からの直接光で被照射面を照らす場合
グレー・黒色
空間を支配するような明るさは期待できないが、ムーディーな雰囲気にしたいときや、被照射面の素材だけを浮かび上がらせたいときに有効な方法。
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- 反射面に意匠を施したい場合
他の面と同素材
天井の素材をボックス内まで巻き込んだり、壁面と同素材にすることで、空間に統一感と特別感をもたらす方法。