遠藤照明

「くらしとあかり」プロジェクト

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「くらしとあかり」プロジェクト 第6回エキシビション 乾久美子×伊藤達男

イントロダクション

乾久美子さんが、くらしを創るあかり提案のイメージ・キーワードとして挙げたものは
「明るい洞窟」と「暗い洞窟」というものでした。

そこでは洞窟というイメージが、
夜のくらしを生むあかりの基本として捉えられています。

そしてそれは柔らかで、緩やかな「暗さ」依拠する
くらしのあかりの基調と呼んでもいいものでしょう。

こうした洞窟のような暗さの持つ安心感や心地良さに、
関心を向けてみる時機にあるのではないでしょうか。

あえて、ここで私たちは、「豊かな暗さ」について、
実験し、体験してみることの必要性を提案しています。

まず、ここでは優しげで、均質な暗さが空間を占めていて、
全体としてのベルベッドのような手触りの暗さが広がっています。
これが暗い洞窟。
この暗さの中を移動すると、突然光が感じられる場所に出会います。
これが明るい洞窟の存在です。

ここにあるのは、真暗な闇ではありません。
私たちは失ってしまった暗さへの感受性を取り戻すことができるかもしれない。

光を見せずに、光を感じさせる
暗さに不安を与えずに、明るさに心を開かせる

この光のマジックは、実は照明の厳密性から生まれてくるものなのです。
私たちは照明の持つ厳密性に挑みました。

「くらしとあかり」エキシビションの最後にふさわしい提案となりました。

真壁智治(「くらしとあかり」プロジェクトプロデューサー)


あかるさの実験


なにもない部屋に「光の洞窟」みたいなものをつくろうと思いました。
ふわりとした固まりです。
さらに「暗闇の洞窟」のようなものが広がっているのもよいかと思いました。
もわーっとした、とりとめのないものです。
あかるいのかあかるくないのかよくわからない場所の中で、
わたしたちはどのような快適さを感じるのでしょうか。


乾久美子



あかりのあるくらさ
あかりのないくらさ

一見同じ暗さに見えるシーンにも、あかりが十分に存在している暗さと、あかりがない暗さがある。
明暗はシーンの輝度を通して認識する、というのが一般的な考えです。
しかし、あかりの実存は輝度ではなく空間に飛び交う光の強さ、
すなわち照度によってその気配を感じているのではないか。


伊藤達男


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