
照明デザインの歴史においては、「色」を駆使した空間の彩りは、積極的に取り組まれてきてはいなかった。その理由の一つとして、不自然な有彩色光源を選択せざるを得なかったことが挙げられるだろう。しかし、自然の光には青空や夕焼けを代表とし、様々な「色」が存在する。空間を「色」で『彩る』ことの可能性・光環境の進化を、考えてみたいと思います。
全3回-光環境の進化を考える- 第1回目の2021年2月25日はゲストに、立命館大学教授:本間睦朗さん(建築都市デザイン学科)、気象予報士:佐々木恭子さん(合同会社てんコロ. 代表)、照明デザイナー:富田泰行さん(トミタ・ライティングデザイン・オフィス 代表取締役)をお迎えし、『Synca』開発者:原田泰彦も交えたオンライントークイベントを開催いたしました。
speaker

本間睦朗 Mutsuo Honma(立命館大学 建築都市デザイン学科 教授)
1986 : 東京理科大理工学部電気工学科 卒業
1986 : 株式会社日建設計 入社
2010 : 千葉大学大学院 自然科学研究科統合デザイン学講座後期博士課程 修了
研究概要:建築物の光環境を中心として、デザイン面、環境面、設備面からのアプローチにより最適解を見出す研究建築物の光環境を構成する要素は昼光と人工照明の二つに大別できる。このうち、昼光は人類が古くから親しんできた光源である。昼光は情緒が豊かであり、建築物をより魅力的に彩ることも可能である。また日本には古くから陰翳礼讃という概念も根付いている。デザインに関する思想の歴史をまとめるとともに、今後のデザインの方向性を探る研究も進めていきたい。
http://www.ritsumei.ac.jp/se2017/educators/detail/?id=192
佐々木恭子 Kyouko Sasaki(気象予報士/合同会社てんコロ.代表)
大学卒業後、テレビ番組制作会社に入社
バラエティー番組のディレクターを経て、2007年気象予報士の資格を取得し民間気象会社へ
自治体防災向け局地予報、高速道路・国道向け雪氷予測などを担当。その他に、現在は「天気ってオモシロイかも!」と思ってもらうことから防災につながるように、お天気のカルチャースクールや気象予報士スクールの開催・動画配信などの活動を行っている。
http://www.ten-corocoro.com/
富田泰行 Yasuyuki Tomita(照明デザイナー/トミタ・ライティングデザイン・オフィス 代表取締役)
1980:東京芸術大学大学院修士課程デザイン 専修
1980~95:株式会社石井幹子デザイン事務所 在籍
1996:トミタ・ライティングデザイン・オフィス 設立
1997:株式会社トミタ・ライティングデザイン・オフィス代表取締役、現在に至る
主なプロジェクト:「東京駅八重洲口開発グラントウキョウ+グランルーフ」「南池袋公園」「渋谷スクランブルスクエア」など
http://www.tldo.jp/KANDA SQUARE 設計:日建設計 写真:鈴木文人
池袋西口公園 GLOBAL RING 設計:三菱地所設計ランドスケープ・プラス共同企業体

原田泰彦 Yasuhiko Harada(遠藤照明 テクニカルセンター 商品企画開発部 光学ソリューション課)
2005:株式会社遠藤照明 入社
2005~:株式会社遠藤照明 テクニカルセンター所属
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参加者の声
- LEDの登場で多彩で多様化した照明の効果と用途が、我々の暮らしに基本的なところからバリエーションをもたらしてくれることが、良く分かり、照明による可能性を大いに感じた。
- てんコロの佐々木さまによる自然光へのおもい 本間先生 富田様の人工光へのこだわりをお互いコラボ セミナーが聞けて大変良かったです。 目指すところは共通か?
- 自然に近づける部分と、あえて人工的な光とする部分と、その両方をうまくミックスできると面白い屋内空間ができるのではないかと思いました。
本トークイベントの話題にも上がっております、次世代調光調色「Synca」は、以下WEBページで詳細をご確認いただけます。