塩野香料株式会社 東京社屋「s+park」
- デザインオフィス
- ーBase
- ーFit Plus
- ー次世代調光調色「Synca」
- Linear series
- 無線制御システム「Smart LEDZ」
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五感のひとつ「香り」を『Synca』の光で表現 ABWの考えで光を使い分け、新たなアイデアを創出
塩野香料は1808年、和漢薬、真珠などを扱う薬種問屋「塩野屋吉兵衛商店」として創業した総合香料メーカー。1908年に主業を香料に転換し、1921年には 日本初の国産エッセンス「扇印エッセンス」の開発・量産化に成功。以来、食品香料や化粧品香料を中心とした製品・サービスで、信頼の証である「扇ブランド」を お客様に提供する企業として親しまれている。2023年、旧東京支店の向かい側に「鼻で企むイノベーション・フロント」をコンセプトとした新社屋「s+park」が完成した。
■五感のひとつ「香り」を『Synca』の光で表現
ABWの考えで光を使い分け、新たなアイデアを創出
香りと香味で人々の生活をより豊かに、より潤いのあるものにしたい。それが創業から200年を超える老舗、総合香料メーカー塩野香料の姿勢である。人は日常的
に五感に頼ったコミュニケーションを行っているが、中でも嗅覚から得た情報はダイレクトに脳へ働きかけるため、人の記憶や情動に密接に関係すると言われている。
近年では、香りを利用した企業の新しいイメージ戦略「コーポレートセント」への注目も高まり、CIの一環として独自の香りを導入する企業も増加中。このような「香り」
への意識が高まる中建てられた新社屋では、香り(嗅覚)から連想するイメージを光(視覚)で表現することをテーマとして照明計画が進められた。JR神田駅前の大通
りから路地に入ると見えてくるのが、「企業の顔」であるファサード。ここには目に見えない香りの粒子がパンチングメタルで表現されており、そこに『Synca』の光の粒の
グラデーションが合わさり、さらに繊細な印象に。春は桜やミモザ、夏は海など季節毎に連想させる光の色を3種類設定、その3種類の光を1時間毎に切り替え、香り
立つような空気感を演出している。社屋内部は、3階と4階にある執務スペースでは、ABW(Activity Based Working)の考え方を取り入れている。その光の
運用として無線制御システム『Smart LEDZ』を導入し、用途や運用方法に合わせて『Fit Plus』と『Base』を使い分けている。例えばプレゼンルームでは、プレゼン
する商材の香りのコンセプトイメージに合わせて8つのシーンを設定、『Base』のゲートウェイパネルで光を選択できるようになっている。また、執務室では『Fit Plus』
でスケジュール運用することで、手間をかけずに光によるABWを実現。3階の執務室は集中できる光環境を、4階の執務室は明るさと光の色が時間帯で変化し、
時間の経過を感じることができる光環境となっている。目的に応じたワークスペースと光環境を設置することで、新たなアイデアを創出し、様々な需要にマッチした
製品や処方の開発を加速させていく。