近年、病院においては入院患者の生活環境向上に関する要求が高まり、多床室でも個室 に近い内装デザインなど、室内環境の改善が望まれています。また、医療系施設はエネルギー消費量が大きいため、更なる電力削減の要求も高まっています。上尾中央総合病院 では、病院開設50周年を機に、入院患者の方々が居心地の良い療養環境を目指すという コンセプトのもと新しい棟が建設され、その療養環境に弊社高効率LEDモジュールを使用 したベッドライト（特注・大成建設（株）共同開発）をご採用いただきました。

今回開発された病室照明は、高効率LEDモジュール（98.8lm/W）を使用したブラケット タイプであり、間接光による優しい光かつ、効率よく照度確保ができる器具構造が検討さ れ、このベッドライトのみで全体照明を確保することに成功。その他の補助照明がなく、天井面はすっきりとしたデザインとなっています。
また、手元灯の役割を果たす部分は、透過率を確保しつつグレアを抑えた乳白アクリルが採用され、入院患者の方々にとって居心地の良い照明環境が実現されました。
同時に、消費電力も従来空間と比べ約30～40％の削 減を図ることもできました。本体色も壁面と同じ色選定によって、病室内装デザインとの一体化も図られています。もちろん、LED光源であるためランプ交換が不要となり、メンテナンスによる負担も大幅に削減されることとなります。

今後は、患者様個人で好みの明るさに調節可能な調光タイプや、寛ぎの時間と診察時間と で光の色を切り替える事が可能な色温度変換タイプなどへの展開も考えられます。

4床室　照度シミュレーション
ベッドライトのみで、作業面設計平均照度約150lx を確保。天井高2500mm

■特注LEDベッドブラケットライト
本体色も壁面と同じ色選定が可能なので、病室内装デザインとの一体化が図れます。