埼玉協同病院・ふれあい生協病院
- 医療・福祉施設
- ーFit Plus
- ー次世代調光調色「Synca」
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患者さん、看護師さんに24時間寄り添う 外の自然を中へ繋げる『Synca』の光
お客様の声
患者さん、看護師さんに24時間寄り添う 外の自然を中へ繋げる『Synca』の光
株式会社竹中工務店 東京本店 設計部 設備第2部門
チーフエンジニア 上杉 崇 様(右)
設備担当 清水 卓哉 様(左)
埼玉県の南部地域に位置し、周辺に川・桜・田畑が広がる自然豊かな環境にある「埼玉協同病院」は、地域包括ケア時代に輝く病院を目指してリニュー アルを進めてきました。今回のプロジェクトには2つの目的があり、1つ目は既存の急性期病院としての機能を強化するための建替え・更新で、2つ目は 在宅療養支援機能を強化するための「ふれあい生協病院」の新設でした。組合員や病院関係者のホームグラウンドとなるよう、「みんなのすみか」を建築 コンセプトとして計画を進めました。
地域包括ケア時代に光を灯す居心地の良い病院を目指して。
日本医療連等が約3.5万人の看護職員を対象に実施した労働実態調査によれば、多くの看護師がやりがいを感じる一方で「夜勤がつらい」「仕事がき
つい」等の不満を持っていることが分かりました。そこで、患者さんだけでなく看護師さんも含めた院内視環境の24時間にわたる改善を目的として、次世代
調光調色『Synca』を導入することにしました。それにより、患者さん・看護師さんの健康への配慮、看護業務の効率化と医療安全性の向上、病院の魅力
と付加価値の向上を目指しました。今回は広いエリアに配慮して「24時間」というくくりで、季節も含めて照明を制御しています。まず全ての病棟廊下にお
いて、患者さん・看護師さんの概日リズムの調整を目的とした取り組みを実施。24時間365日照明をスケジュール制御することで、朝は覚醒することを意
図して高照度・高色温度に、夜にかけて徐々にメラトニン分泌を意図して明るさと色温度が低く遷移していく設定としました。具体的には、7~12時は
色温度を青空に近い10000Kに、12時からは4000Kに、16時以降は3500Kと変化していきます。看護師の方々にヒアリングしたところ、廊下の色が
変わることで「あ、12時だな」と時間を意識されることもあるようです。夕方の廊下は日没の太陽のように東側を青空、西側を夕焼けとしたマジックアワーの
グラデーションになるのですが、このように色が変化していくのもポジティブに捉えていただいています。この廊下は外の風景を意識して東西に窓を設け、
外の自然が中に染み入ってほしいと考えたのですが、『Synca』の色づかいによって、外との一体化がより実現できたと思います。看護業務の効率化とし
ては、高色温度光のアンビエント照明の下では集中力が高まるというエビデンスから、日中のスタッフステーションの全般照明を高色温度(6500K)として
います。また、病院の魅力・付加価値向上としては、「ふれあい生協病院」のエントランスから「埼玉協同病院」へと繋がる建物の主動線となる「メディカル
コリドー※」に、緩やかな円弧を描く壁と折上げ天井、間接照明および天井の曲線に沿った床仕上げの切り替えを実施。この曲線に沿って進むと階段に
着くようになっており、動線誘導の効果を狙いました。夜、ご家族の方が来院されても迷わずに奥の階段へ進んでいただいていると伺っています。まだ運用
開始から間もないですが、今後もヒアリングを継続的に実施し、ニーズに応じて変更を加えることができるのも『Synca』のメリットだと思います。これからも働き方や時代の変化に寄り添いながら成長していける「居心地の良い」病院としていきたいと考えています。
※メディカルコリドーエリアの照明コンサルタント : 有限会社シリウスライティングオフィス