東急プラザ原宿「ハラカド」
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ほのかな光が照らし風景に馴染む 原宿・神宮前エリアに浮かび上がる緑の島
お客様の声
ほのかな光が照らし風景に馴染む 原宿・神宮前エリアに浮かび上がる緑の島
株式会社岡安泉照明設計事務所 代表 岡安 泉 様
2024年4月に開業した東急プラザ原宿「ハラカド」。 これまで様々なカルチャーを生み出してきた原宿・ 神宮前エリアで、多様な人々の感性を刺激する新 たな原宿カルチャーの創造・体験の場として誕生し ました。
交差点から見上げた時に感じる緑の存在 森を照らす月明かりのような光
「ハラカド」を手掛けた建築家の平田晃久氏は反 射質のガラスを多角形の織物のように巡らせた 〈Umi〉と、その間にフラットなエリア〈Shima〉を 織り込んだデザインをされましたが、5階から7階の3層にわたる屋上庭園は海に浮かぶ「緑の 島」のような存在です。向かい側に東急プラザ表参道「オモカド」が建っており、「ハラカド」はケ ヤキ並木とともに「緑の連携」がされています。屋外の照明計画については、建築家から「物事 が規則的にならないように」とリクエストがありました。考慮したのは、神宮前交差点から見上 げた時に、ある程度の存在感やボリュームが見えてくる状況があり、かつ、庭園内では暗さが キープされていることでした。いわゆる「森」というのは、下からライトアップされるものでなく、 ほのかな…いってみれば月あかりに照らされて、緑の存在が感じられ、居心地が良いものです。 そこで今回は、歩けるくらいの安全性は担保されている上で、比較的暗めの歩道を大切にしま した。例えば特注庭園灯は、スマートな形状としつつ、全方向照射でなく、足元に光が行くよう に設計しました。植栽スポットライトや3灯ポール灯には、漏れた光を切っていくためのカット フードを必須とし、眩しさを感じないよう目線を考えながら、丁寧に照射方向を決定していき ました。この物件では採用していませんが、これからの屋外照明はカットフードなどによる光 の制御に加え、「調光」ができることが大きいと思います。調光により、たとえば夜間の人がい ない時間帯は必要最小限の明るさにすることができ、それにより、ランニングコストを抑える ことができる。屋外照明のイニシャルコストに対する考えが変わっていくと思っています。